【MPSニュース】8月号・巻頭言:動き出した日本の花き業界のSDGsへの取組み

MPSジャパン株式会社 代表取締役社長 松島義幸

MPSジャパン株式会社 代表取締役社長 松島義幸

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の言葉を目にしない日がないと言っていいほどいろいろなところに出てきている。企業もサステナブルな活動や環境経営推進を表明している。ただ、根拠や実効性が疑わしい(グリーンウォッシュと呼ばれる)環境宣言のようなものを増えている。 欧米の花き業界では、小売側の要求に応じて世界の花き生産・貿易・卸流通・小売・資材・政府機関などが集合して、国際NGO組織:FSI(Floriculture Sustainability Initiative)を2012年に設立して、花き業界自らが自分たちの環境目標を設定して、環境改善、気候変動対策、労働環境改善に取組んでいる。その取組みとして、2025年までに環境と社会に責任をもって生産・取引された花き製品を世界の流通量の90%以上とすることを達成目標としている。 欧州で流通している花きの70%以上が経由しているオランダ花き市場(フローラホーランド)では、取り扱う取引条件として環境認証(MPS‐ABCなど)+GAP認証、国や地域によっては社会的責任の認証(MPS‐SQなど)を2026年1月までに取得を要求すると発表している。 日本の花き業界では、ようやくSDGs、環境への取組みが始まっている。一般社団法人 花の国日本協議会がwell-blooming projectとして、包装資材、トレイなどのプラスチックの4R(Refuse:使わない、Reduce:減らす、Reuse:再使用、Recycle:再生使用)+Renewable:紙などの再生可能資源や再生プラスチックなどへの取替・活用、更には、生産段階の環境アクションとして、環境負荷低減を求める活動を進めている。 小売側から生産における環境対応の花きを求める動きが出ている。大手量販店の母の日商品のカタログ販売ではMPS認証取得の花きを前面に出したり、宅配のコープ・デリのヴィ・ナチュール(つくる人・環境・地球にやさしいシンプルな暮らしを提案)のシリーズでは、年間52週、MPS認証の花きを販売している。また、日比谷花壇グループは、調達基準としてサステナブルな花きの使用を高めていく方針を発表している。 2027年に横浜で開催されるGREEN×EXPO2027(2027年国際園芸博覧会)では、会場や出展者の展示で用いられる植物にはサステナビリティに配慮して生産されたことの証明が求められている。