【MPSニュース】9月号・巻頭言:花き輸送の早急な対応が求められている!

MPSジャパン株式会社 代表取締役社長 松島義幸

過日の新聞報道に「四国向け輸送減便~物流会社不採算と判断」の見出しの記事が出ていた。花き物流の四国向け輸送は採算が取れないため減便となったと言う。2024年4月から施行されたドライバーの時間外労働の年間960時間の上限規制等に輸送会社は厳しい対応を迫られている。今までのドライバーの残業時間は1300時間余りだったとされている。今まで通りの配送を続けるならドライバーの数を増やすしかない。違反しているかどうか監督署の査察を受けている輸送会社も多々生じている。記事にあるような減便や赤字路線の廃止は各所で起こっていて、破綻した花き輸送会社も出てきている。法令施行まで5年間も猶予期間があったのに花き業界の対応が遅れてしまったと言える。 花き輸送は、月、水、金の週3便の稼働で母の日や盆などの季節変動も大きく、物流会社にとって採算を確保するのが難しい。特に水曜日の荷が少なく「水曜日問題」とも言われてきている。また、ドライバーの労働時間は、運転している時間ばかりではなく、市場での待機時間・積込・荷卸時間が大きな割合を占めている。 ではどうしていくか。ドライバーの労働時間短縮のための積込・荷卸時間の短縮、積載効率を上げるために共同輸送やリレー輸送、拠点物流センターの利用がある。待機時間短縮のためにはトラックの積載効率との兼ね合いがあるが、パレット、台車導入が有効であることは分かっている。設備投資や回収使用のためのシステム構築が必要だが、大手産地、市場からスタートしている。 今急がれるのは、共同輸送、リレー配送で、現在多くは産地に市場毎に傭車して荷を取りに行っているが、他業界では当たり前に行っている共同輸送にすることで積載効率が上がる。また、低温貯蔵・輸送で出荷日を調整することができる。現在低温貯蔵技術を検証している最中であるが、海外では確立した技術となっている。低温貯蔵倉庫が必要だが、出荷日調整は物日対応にも有効となる。また、低温倉庫が整っている野菜との混載もエチレン障害のチェックが必要だが、実施されてくるものと予想される。 花き業界全体で効率的な輸送を実現するには、輸送会社間の連携が必須となるが、その基礎となる出荷情報のクライドによるAPI利用による産地~輸送会社~市場の情報の一元化の実証事業も進んでいる。以上の課題を効率よく解決するための花き物流協議会設立も検討されている。