【MPSニュース】オンラインセミナー「オランダ最新情報」を開催しました!
MPSジャパン株式会社では、花き業界の持続可能性向上に役立つ情報の提供と、環境認証MPS-ABCの認知度向上のため、定期的に無料オンラインセミナーを実施しています。4月14日はMPSオランダ本部の協力のもと、海外の最新知見を紹介する「オランダ最新情報」との合同開催でした。
今回はデータ駆動型栽培のサポートを行うオランダの会社「LETS GROW.COM」のウィニー氏より、データを活用したサステナブルな農業生産について紹介がありましたので、ここで概要を紹介します。
LETS GROW.COMは利用者の農家から圃場の温湿度、植物の生育や収穫量、天候、農薬・肥料・エネルギーの使用などあらゆるデータを収集し、それらをグラフなどで見やすく表示するWebサイトを運用しています。さらに、これらの膨大なデータを基にした未来予測により、収穫量の向上、無駄のない防除や施肥・加温など、最適な栽培管理の実現をサポートしています。

オランダでこのようなデータ駆動型栽培が必要とされつつある背景には、農家の大規模化と企業化があります。かつての一般的な園芸農家は1ヘクタール程度の温室を家族で経営していましたが、近年では温室のサイズは10ヘクタール以上になり、農業生産会社による生産活動には多くの従業員や銀行・出資者が関係するようになっています。そのため、これまでどおり勘や経験に頼っていては農場全体での適切な栽培管理ができない一方、企業としての経営管理上、収益率の向上や安定生産、収穫時期・収量の予測などが求められています。

ウィニー氏はデータ駆動型栽培を実現するためのステップについて説明しました。第一段階はあらゆるデータを収集して一箇所に集約すること。これにより何が起きたのか正しく知ることができます。第二段階は過去のデータを分析して栽培モデルを構築すること。これにより栽培の結果に影響する要因が何であるか明確になります。第三段階はAIなどを活用して、栽培モデルから将来予測を行うこと。これにより計画的な生産が実現できます。第四段階はさまざまなデータをモニタリングして、栽培に最適な条件に管理すること。これにより最も効率的な生産が行えるようになり、栽培の自動化への道が開きます。

最も効率的な植物生産のためには、温度・湿度・光・水分・CO2濃度・肥料など、植物を取り巻く条件を植物にとって最適なバランスに保つことが重要です。どれひとつ過剰でも不足でもない良いバランスを取り続けることが、企業の経営にも環境にも有益な植物生産につながります。LETS GROW.COMはそれを「植物強化(Plant Empowerment)」と呼び、データ駆動型栽培の目標の姿としています。

LETS GROW.COMはインターネットを通じて世界中で利用できるシステムで、日本にも利用者がいます。さまざまな国で収量や利益率の向上、栽培の自動化などの成果を上げています。今のところ多くが野菜での利用ですが、MPS本部と協力して花き栽培での活用も検討しています。
オンラインセミナー「オランダ最新情報」は、今後も8月〜12月に複数回開催を予定しており、花きの販売や輸送におけるサステナビリティ向上の取り組みなどのテーマを考えています。その都度、MPSジャパンのホームページやイベントプラットフォーム「Peatix」でご案内いたします。

