【MPSニュース】MPS-ABC認証規則が改訂されます

2026年1月からMPS-ABC認証規格の新しいバージョン(v16.3)が適用されます。今回の改訂のポイントは、認証資格ランクの信頼性向上、新規参加者への対応改善、認証の対象範囲の整理、となります。

MPS-ABC認証は参加者の農薬・肥料・エネルギーなどの使用量をもとに環境負荷の程度を数値化し、最終的にA(+)からCの認証資格ランクで表しています。農薬は有効成分の毒性と環境への影響および残留性をもとにリスク分類され、これまではそれぞれで使用量を評価していました。リスク分類ごとに使用量の上限値と下限値が設定され、使用量が下限値を下回っていれば満点、上限値を上回った場合は0点、と評価されます。近年、新たに開発された比較的安全性が高い農薬の使用が増えており、農薬全体の使用量が多くても、リスクの高い農薬の使用を抑制すればそれなりの評価を得られる、という状況が垣間見えるようになっていました。そこで、危険な農薬の使用を減らすとともに、農薬全体の使用量低下を促すため、リスク分類ごとに重み付けした合計使用量による評価へと変更されました。

また、サンプリング審査による使用農薬のチェックを最適化するとともに、記録内容に疑わしい点がある生産者への特別審査を制度化することで、認証資格の信頼性向上を図っています。

使用量記録がまだ1年に満たない新規参加者に対して、これまではデータ未記録や違反行為があった参加者と同じ「NQ(認証資格なし)」というステータスが与えられていました。今回、新たに「S(スターター)」という資格表示が設けられ、より正確に認証への取り組み状況を外部発信してゆくよう改善されました。また、新規参加者を対象とした初回審査で使用記録に大きな誤りが見つかった場合、これまでは参加者の経費負担で再審査を行うよう取り決められていましたが、この規定は削除されます。これは、初回審査の目的はあくまで新規参加者に認証のルールや記録方法を正しく理解してもらうことなので、ペナルティよりもサポートを手厚くすることが有効と判断されたためです。

さらに、MPS-ABCは農薬・肥料・エネルギー等による環境負荷を対象とした認証であり、それらをほとんど使用しない山採り(野生植物の採取)は対象として適切ではないため、認証の対象範囲から除外されることになりました。