【MPSニュース】7月号・巻頭言:花き卸売高の減少、花の消費拡大には!

日本花き卸売市場協会がまとめた2025年の花き取扱高が発表された。卸売市場114社の年間花き取扱高は3299億円で、前年比5.1%減、3年連続の減少で、ピークの5800億円(1996年)から40%以上の減となっている。市場別では、ほとんどが前年比3~7%程度のマイナス、上位50社が全て前年比減の厳しい状況となっている。
生産量で見ると、切り花がピークの57.6億本(1996年)から28.5億本(2024年)、鉢物ではピークの3.2億鉢(2004年)から1.6億鉢(2024年)と、いずれも半減している。
経費節減の名の下にオフィスの会議室・受付、レストラン、クラブなどの装花が消え、婚礼市場でも結婚式数の減少・規模縮小、葬儀市場でも件数は増えているものの、コロナ禍以降家族葬など小規模化している。仏壇のある世帯は全体の1/3で、さらに減少している。花き消費動向調査では、プレゼント用の花を年3回以上購入する人(人数全体の14%)が、プレゼント用の花の売上の64%を占める。自宅用でも年3回以上購入する人(全体の17%)が、自宅用の花の売上の80%超を占めている。つまりは、花の需要はコアなリピーターの需要に支えられていると言える。しかもリピーターは50代・60代の女性が多い。
欧米では、過去10~15年で花き消費が1.5~2倍に増えている。世界の花き栽培市場は、2023年の639億ドル(9兆6千億円)から、2029年には900億ドル(13兆5千億円)まで伸びると予想されている。中国、インド、東アジア、ブラジルなどの新興経済国では、可処分所得の増加、都市化、消費志向の変化により、花き需要が急速に伸びている。ここで消費されている花は、勿論ギフト用やホテルなどの装花などの長尺の高級な花もあるが、大半は手軽に買える小さなブーケや、リビングや食卓を飾る花となっている。
母の日、記念日、卒業など「特別な日の花の需要」では、花を贈るシーンを積極的に訴求する。オフィス(受付、会議室)装花、カフェ・レストラン・ホテル・店舗などの装花の業務用の花需要も大事だ。だが、何と言っても花きの需要拡大には、「普段使いの花の需要を増やす」ことが鍵となる。花の効用(well-blooming、ビタミンF)の訴求、若い世代への働きかけ(SNS映え)など花き業界が一体となって進めていきたい。それには、用途に合った仕様(短茎)、値付け、旬の花を安定的に商品として用意することは必須となる。
来年に迫ったGREEN×EXPO2027の場も花の素晴らしさを訴求していくチャンスにしたい。
