(有)熊谷園芸 山形県|バラ・リンドウ・スノーボール

数字で経営を見つめ、一年を通して赤いバラを届ける


熊谷 和樹(くまがい かずき)

KAZUKI KUMAGAI

環境への取り組みを、経営の改善にもつなげる

MPS認証について初めて詳しく知ったのは、当時開催された研修会に出席した親族から、「これからの花き生産において重要な取り組みになる」と聞いたことがきっかけでした。

実際に取り組みを始めてみると、MPS認証は環境負荷の低減だけでなく、経営管理にも役立つ仕組みであることがすぐに分かりました。

以前から、感覚に頼った「どんぶり勘定」ではなく、農業においても業務や経営を適切に管理することが必要だと考えていました。優れた栽培技術を持ち、素晴らしい花を生産していても、資材の使用量や生産コストを把握できていなければ、安定した経営を続けることは難しくなります。

MPS認証への参加直後にはリーマンショックが起こり、花の生産で利益を確保するためには、農業資材やエネルギーの使用量を把握し、しっかり管理することの重要性を改めて感じました。

MPS-ABCでは、農薬や肥料、エネルギーなどの使用量が数値として示されます。普段は感覚的に行っている作業を数字で振り返ることで、無駄を見つけ、栽培や経営を合理化することができます。その結果、農薬や肥料の使用量も減り、経営の改善と環境への配慮の両方につながっています。

バラの基本である「赤」を、一年中届ける

就農してからこれまで、さまざまな品種のバラを栽培してきました。そのなかでも、常に生産の中心に置いているのが「赤いバラ」です。

バラと聞いて多くの方が思い浮かべる色であり、実際の販売数量から見ても、赤はバラの基本となる色だと考えています。

現在は、赤いバラだけで3品種を栽培しています。それぞれの品種の特性を生かすことで、一年を通して途切れることなく赤いバラを出荷できる体制を整えています。

花は、心に残る「最高の嗜好品」

花と、野菜や果物などの農作物には、大きな違いがあります。花は皮をむいたり、調理したり、食べて栄養にしたりするものではありません。生きている植物でありながら、出荷された時点ですでに一つの商品として完成し、見る人の目と心で楽しんでもらうものです。

鑑賞した花は、やがて姿を変えていきます。それでも、花を見たときに感じた喜びや、誰かから贈られたときの記憶は、その人の心に残ります。

だからこそ、私は「花は最高の嗜好品である」と考えています。

ほかのものでは代わることのできない花の魅力を、ぜひ日々の生活の一部として取り入れ、花のある暮らしを楽しんでいただきたいと思います。私自身も花農家として、花を通じて人を幸せにしたいという思いを持ちながら、日々バラを育てています。

インタビュー実施日:2025年10月27日

認証者情報

認証者名有限会社 熊谷園芸
所在地山形県鮭川村
認証活動歴MPS-ABC・リレーフレッシュネス(2007年~)
ウェブサイトhttps://kg-rose.com/
インスタグラムhttps://www.instagram.com/kumagaiengei/