【MPSニュース】植物大好き!西村社長コラム:花商品に求められる情報とは?

6月17日に「花き業界の環境対応」というテーマでJFMAセミナーが開催されました。自然環境に配慮した花き業界の有り方が議論され、その中で業界として取り組むべき方向と、どのように消費者へその努力を発信して行くかということが話題になりました。

花き業界では、花消費の拡大を目指して信頼性向上のためのいくつかの認証制度の推進、フラワーバレンタイン、ウェルブルーミングなど花や植物の効果効用を消費者の心に訴えかける活動を行ってきました。私はこれらの啓蒙活動と共に消費者がより花や植物に触れ合うための基本的な情報ファクターが別にあり、これを積極的に発信して行く必要があると信じています。

先のセミナーでも紹介されたように「人工的なテイストから草花類への嗜好の変化」、「草花類や自然の枝物への自然回帰傾向」というトレンドへの変化について、私はここにヒントがあるように感じました。次々と発表される新品種の目新しい花型や花色を人工的なものとして捉え、その反面、子供の頃から触れてきた人里植物への郷愁や土に触れる喜びなどに共感を覚えるという消費者心理の変化があるのかもしれません。イギリスの古い伝統を持つガーデンセンターなど日本のような派手さはないものの、消費者に密着した商品の品揃えには感心します。

日本でも欧州スタイルの店舗が各地に開店しましたが、最近では情報が少なくなった気がします。花や植物の販売では店と消費者との触れ合いをいかにして増やすかというスタイルの変化が重要です。そこには花のアレンジや飾る技術だけではなく、扱う商品に関する花や植物の名前や学名、品種名や特徴、育成経緯、生産者、その植物の原産地、原産地での気候、植物としての栽培特性など消費者とのコミュニケーションは多彩であるべきです。先の2つのトレンドには特にこのような情報が必要であり、消費者の興味を高める必須情報です。

高齢の田舎育ちにとって、昔の家の周りにグラジオラス、ケイトウ、キクなどがそこかしこに育てられ、仏花として普通に用いられて来たことを知っています。そのような方々が90年代に草花ブームを作り、やがてそれも消えました。今の若い人達との花や植物との触れ合いには観念的、情緒的な側面だけでは訴えきれない何か違う情報交換ツールがあると思え、このことを深く考えて行きたいと思います。